キャンパートレーラーを手に入れてから旅に出られる状態になるまでの道のりは思っていたより長かった。木曜日に初めてトレーラーのバッテリーの電源をオンにして、インバーターをオンにすると、いきなりピーーー!という大きな警報音。音の出所はダイニングテーブルの下にある一酸化炭素警報器。それをリセットして一安心、と思ったら、今度は別の場所からピー、ピー、ピー、ピーと鳴り響く。電子レンジの辺りから聞こえたけれど、これは冷蔵庫からで、冷蔵庫のスイッチがオンになっているけど電気もディーゼルも供給されていませんよ、ということらしい。
パソコンを買った時のように、クイックガイドとマニュアルがついていたらいいのにと心から思う。バッテリーがどこにあって、インバーターがどこにあるかも、どういう順序でスイッチを入れるのかも、初心者の私には見当もつかない。
室内の電気すら、どれが主電源かがわからない状態。正方形のガラスにタッチ式のスイッチが並んでいて近未来的でオシャレな感じはするけれど、ラベルもついていないし説明書もない。いろいろ触って、ようやくどのスイッチが主電源かを突き止められた。覚えてられないからラベルをつけることにして、1つずつ何のスイッチなのかを確かめていくと、こんどは洗面所とシャワーの電気がつかない。他のスイッチを押すと制御パネルから微かな音が聞こえるのに、 洗面所のスイッチはどれを押しても音がしない。Facebookのオーナーグループページで検索すると、どうやらBluetoothのスイッチらしい。電池を替えたら作動するようになったけれど、時々またうんともすんとも言わなくなる。これは困るなあ。
次は掃除。汚い。新品なのにどうしてこんなに汚れてるんだろうと思う汚さ。しかも、なんだこれは? と目を疑うような仕上がりになっているところもある。クローゼットについているLEDのロープライトが外れてぶら下がっていたから、押し込んではめ込もうとするのにきっちりとは収まらない。できる限りのことをして、見なかったことに。車だったら新車はピカピカだし何の問題もないのに、キャンパートレーラーはどうしてこんなに違うんだろう。
小さい空間にしたら収納がたくさんあるけれど、それぞれがとても小さくて変な形をしているうえに、プラスチックの大きな部品が両サイドと奥にあってボックス収納にするとさらにスペースが限られる。仕事に必要なパソコンやモニターを収納するにはどこもサイズが足りない。快適な作業環境をと思って折りたたみ式・キャスター付きの小型スタンドデスクを買っていたのにこれは諦めるしかなさそう。ガッカリ。
出発するためにはまずはヒッチをつながなきゃいけない。普通のタイプの球状のヒッチではなくて、ポリブロックと呼ばれるタイプのもの。横から見るとコの字になった金属のヒッチの中央のあいた部分に、上下に少し動くゴムのような素材のタングを差し込んで、その両方にある直径1センチほどの穴を合わせてピンを差し込んで固定する。近くまできたら一旦停めて高さを合わせて、そこからさらに少しずつ後退させていく。あらかじめFaceTimeでお互いの声が聞こえるようにするという、本から得たアドバイスがとっても役に立つ。とはいえ、なかなか難しいから、もっと簡単に接続できるタイプのヒッチに交換する予定。
学んだこと:冷蔵庫は電気が使えないと自動的にプロパンガスに切り替わる。その状態でプロパンガスの栓が開いていなくてガスが流れてこないとアラームが鳴り響く。バッテリー電源が使えない時もアラームがなる。一酸化炭素アラームは太陽光発電のバッテリーがオンの状態で、バッテリーコンパートメントのファンを作動させられないとアラームが鳴り続ける。