キャンパートレーラー初めての旅:Hocking Hills その3

持ち込んだ小型の電気ファンヒーターが夜中にブーンとうなり続けるのと明るく光る制御盤のオレンジの光にはまいるが、ベッドはすこぶる寝心地がいい。低反発マットレスだからか、隣でゴソゴソ動かれてもこっちには一切伝わってこない。うるさいのと光が気になってなかなか寝付けなかったけれど、いったん眠りに落ちたら快適さのあまり朝は8時過ぎまで目が覚めなかった。
 
鍋でお湯を沸かしてコーヒーを入れて、昨日の残りのソーセージでオムレツ。トーストも欲しかったけれど、持ってきたパンが足りなくなりそうだから今朝は卵だけで我慢する。
 
お昼前にいよいよハイキングに出発。今日は車であちこちのトレールに行くことにした。もうすぐお昼でお腹がすくからということで、まずは1キロ弱という短さのAsh Caveへ。そのあとどこかで食事をしようと計画していたのに、田舎道が続くだけでレストランが見当たらない。ようやく1軒、食料品店に併設されたデリを見つけて、そこで食べることにした。冷たいサンドイッチしかないのかと思っていたら、なぜか揚げものがたくさんあって、テキサステンダーロインサンドとフライドピクルスを2人でわけた。テキサステンダーロインは豚肉を叩いて延ばして薄く大きくしてから揚げたとんかつのようなもの。ここのはハムのように薄くてほとんど衣だった。でも揚げたての熱々のフライドピクルスは美味しかった。しめて9ドルほどで安くついた。
 
 
午後はConkles Hollowというトレール。まずはRim Trailという外周を巡る3キロちょっとのコースを歩くことにした。冬はあちこちが凍るから靴にスパイクを装着するようにという警告の看板が立てられている。実際、歩いてみると、凍っていなくても危険なところが数か所ある。濡れていると滑りそうでドキドキした。ずっと崖の上をあるいているような感じで、眺めを堪能できるトレールだった。
 
たかだか3キロと思って水を車に置いてきたのは失敗だった。歩き終えたらそのまま次のトレールに行くつもりにしていたのを変更して、いったん車に水を取りに戻ってから、今度はGorge Trailを歩いた。こちらは往復で1.2キロほどしかない。途中までは車椅子でも行けるように舗装されていてとても歩きやすい。そのせいか、ちょこちょこと人とすれ違う。
 
 
あちこちに野花が咲いていて、ぜんまいのように丸まったシダが少しずつほどけて葉を広げつつある。舗装されているところよりも奥に行くと、別世界に迷い込んだような感じだった。さっきのところよりも一段と空気がひんやりしていて、ファンタジー映画で描かれるような大きな岩とせせらぎ、濃淡さまざまな緑の織りなす幻想的な光景に包まれた。写真では伝わらないのが残念。でも、すっかり気に入ってしまった。
 
 
たくさん歩いて汗をかいたから、今日はキャンプ場のシャワー施設に行ってみた。トイレの奥にシャワー室が3つくらいある。以前マリーナのシャワーで苦労した経験から、今回はホースで洗える大きなBogg Bagを調達して、そこにバスタオル、着替え、石鹸類など何もかもを入れるようにしたのは大正解だった。靴をもう1足持ってくれば乾いた靴で帰れるから、次からはビーチサンダルを持ってくることにしよう。キャンパートレーラーでは水を節約しようという気持ちが働いていたから、たっぷりのお湯で髪を洗えてリラックスできた。
 
今夜の夕食は、お昼を食べた食料品店で買ったリブアイステーキ。大きいのに13ドル。牛を1頭とかそいういう単位で仕入れて、お店で切り分けているから安く提供できるらしい。足がクタクタで何もしたくなかったから、夫にグリルしてもらえて助かった。あとはサラダと昨日の残りの焼き飯。